あなたのダイエットは「頑張って減量するけと結局またリバウンドする」というパターンではありませんか?このようなダイエットは結果が出ないだけでなく、健康にとっても最悪です。あなたは結果も出ないNGダイエットを続けますか、それとも続けられる健康的なダイエットに切り替えますか?
ここでは健康的なダイエットするための5つの正解をご紹介します。無理なく続けられる健康的ダイエットで、ずっと維持できる健康的な体型を手に入れてください。
健康アドバイザー 小川康夫
(私の変化:詳細は2−1で↓)
1. NGダイエットと正しいダイエットの違い
今回、正しいダイエットについて解説しようと思ったのは、『多くの人がせっかくダイエットをしても、間違ったやり方のせいでリバウンドを繰り返している。ぜひ正しいやり方で良い結果を出してほしい。』と思ったからでした。
本当に健康的で正しいダイエットを行っていたら、その結果として無理なく体型をキープできるはずです。キープできないのはむしろおかしいことです。
1-1. NGダイエットはリバンドする
ところが、多くの人が間違った方法でダイエットをやっていて、それは健康的にもよくありません。そんな無理な方法に身体は耐えられないので、一度はたしかに体重を減らしますがまた元に戻る、そしてまた必死に体重を減らす、を繰り返すのです。
こういうジグザグの体重変化を何度も繰り返していきます。これは間違えたダイエット法であり、身体にも良くありません。こんな方法を続けていたら、いずれ体調も崩します。
ですから、間違ったダイエット法は別に機会に詳しく解説するとして、今回は私がおすすめしたい健康的なダイエット法を「健康的ダイエットのための5つの正解」としてお届けします。
1−2. 正しいダイエット2つのメリット
正しいダイエット法を通して手にできるメリットは2つです。
- 継続できる理想的な体型
- 現在の健康状態よりも、より高い健康
5つの大切なポイントを難しい言葉で説明するのではなく、簡単にわかりやすく説明していきます。では始めましょう。
(間違ったダイエット法については、「間違いだらけのダイエット/ 7つのNG」として別記事で解説します。)
2. 正解#1. 見えない変化を測ろう
健康的ダイエットのための5つの正解の1つ目は『見えない変化を測ろう』ということです。見えない変化とは、健康的ダイエットによって得られる日々の小さな変化です。この章では、健康的ダイエットによって起こる身体の変化と、その小さな変化を測るための方法について説明します。
2-1. 減らしたいのは脂肪だけ
ダイエットにおいて、私たちが減らしたいのは脂肪です。しかし体には脂肪のほかに筋肉、血液、骨、内臓など大事な組織もあります。健康的ダイエットで減らしたいのは脂肪の部分だけなのに、これらの大事な部分を減らしてしまっては健康を害してしまいます。そんなことをしたら続かないダイエットになってしまいます。
上の図であれば、左から右のようにシフトするのが理想です。これが私たちが目指すべき正しいダイエットです。イメージで言うと、体を白身の肉から赤身にしていくようなイメージです。
その変化をイメージで伝えたのが上の図です。左側の白身肉は、水に入れたらふわっと浮くような体ですね。容積は大きいけれど中身が軽い状態です。
一方、右側の赤身肉は中身が濃く、ずっしり重い。けれど外見はスッキリ引き締まった状態です。健康的ダイエットではこのような引き締まって重い身体を目指すものです。つまり赤身肉を作るのが私たちがやるべき正しいダイエットとも言えます。
2-2. 顔のタルミがとれた証拠
実際に私がダイエットを行った時の変化を紹介しましょう。冒頭にも紹介した写真です。(自分でも驚きました↓)
輪郭が引き締まったのがわかるかと思います。コラーゲンや筋肉が増えたのでしょう。また見た目だけでなく身体の中も血液などが増えて、体調やメンタルもすごく変わりました。ぜひこんなダイエットで目指してください。
でも私の場合、この変化に最初は気が付きませんでした。健康的ダイエットを始めて1年ぐらいしてから「あれ、自分変わってるな」って気がついたんです。日々の変化は小さくて簡単には気付かないからです。
日々の小さな変化は、身体の中を覗かないとわからないのです。しかし簡単に身体の中は覗けないので、その変化を見るためのデバイスが必要です。身体の中を覗くためのデバイスとは『体組成計』です。
体組成計を使うと短い時間、たとえば数日から1週間の変化もはっきりとわかります。小さな変化がわかると、ダイエットには大きなモチベーションになります。頑張ろう、なんて思わなくても目に見えて変化がわかるので「もうちょっとやろうかな」って気持ちに自然になっていきます。
2-3. 脂肪だけが減りました
実際に私が変化を測ったときの数字も紹介しましょう。私がこの時やったのは、別記事の「間違いだらけのダイエット」で紹介している「果物のとり過ぎ」をやめたのですが、3ヶ月で下のグラフのような変化がありました。
左は体脂肪のグラフ、右は筋肉量のグラフです。左のグラフを見るとわかるように、ダイエット開始から3ヵ月で、みるみる体脂肪は減っていきました。しかし右のグラフを見ると、減らしてはいけない筋肉はしっかりとキープできていました。体組成計ならこのような変化が日々見れるので、自分は正しい努力をしていることがわかり大きなモチベーションになります。
体組成計を選ぶ時は、データをスマホと連動できるものがおすすめです。体組成計に乗るだけで簡単にスマホにデータが入るので、スマホで身体の変化を実感できるからです。
正しいダイエットを始める第一歩として、このような体組成計を用意してスマホとつないで、身体の見えない変化を測ることから始めましょう。
3. 正解#2. 炭水化物を選ぼう
健康的ダイエット5つの正解、2つ目の正解は『炭水化物を選ぼう』です。ここではまず炭水化物とは何か、そして炭水化物の2つの種類について説明して、その上である種類の炭水化物がダイエットに役立つ理由を解説します。
3-1. 炭水化物とは?
炭水化物とは、『糖と食物繊維がセットになったもの』のことを指します。糖だけでは炭水化物とは言いません。
炭水化物の例としては、ご飯、パン、うどんなどの主食として食べるものや芋類やバナナ、ドーナツなどおかずやおやつとして食べるものもあります。
3-2. 炭水化物は2種類に分けられる
糖と食物繊維のバランスは食品によって異なります。炭水化物には『食物繊維の多いもの』と『食物繊維の少ないもの』があるのです。そのうち、正しいダイエットの中で選ぶべきは『食物繊維の多い炭水化物』です。
どうしてかというと、食物繊維には体内で糖の吸収をゆっくりにしてくれる働きがあるからです。この働きが正しいダイエットのために、そして健康のためにもとても役立ちます。
食物繊維が多い炭水化物を選ぶ3つのメリットは以下の3つです。
- 脂肪がつきにくい
- 食欲が抑えられる
- ヤセ菌の餌になる
ここからは、この3つのメリットについて解説します。
3-3. 脂肪がつきにくくなる
食物繊維が少ない食品をとっていると、体はとても太りやすくなります。脂肪がつきやすくなるのです。まずその理由から簡単に説明しましょう。
食物繊維が少ない炭水化物は糖の吸収が早く、食事を食べた後すぐに糖が血液中に入ってきてしまいすぐ高血糖になります。身体は急激な高血糖によるショックを受け、危険信号としてインスリンというホルモンを分泌します。このインスリンは、血液中から糖を移動させて血糖値を下げます。
このとき血液から追い出された糖は、全身の細胞に無理やり押し込まれます。でも細胞は押し込まれた大量の糖を急に一度には使い切れないので、やむを得ず中性脂肪として蓄積するのです。
つまり食物繊維の少ない炭水化物を常に食べて、血糖値を急に上げることを繰り返すと、常に体に脂肪が溜まリ続けるのです。これは食べた食品のカロリーが少なくても起こるので肥満にまっしぐらです。
一方、食物繊維が多い炭水化物を食べた場合は、血糖値はゆっくりと上昇します。血糖値の上昇がゆっくりなので身体がショックを受けることもなく、インスリンが多量に出ません。そのため血糖値が急に下がることもなく、糖は長時間血液中に留まります。
糖は脳の燃料です。長時間血糖値が安定することによって、脳は長時間燃料が手にはあいり満足するので食欲も更新しません。脳も長く仕事ができます。もちろん、インスリンが多量に分泌されないので糖も無理に細胞内に押し込まれず、脂肪も蓄積されにくいのです。これが理想的な糖の吸収パターンです。
3-4. 食欲が抑えられる
また先ほど説明した通り、食物繊維の少ない炭水化物は吸収も早く、早く空腹になります。一方、食物繊維の多い炭水化物であれば糖の吸収は穏やかで、血糖値が急激に上がらないため、、血糖値が下がるのもゆっくりです。長く血糖値が保たれているので空腹感も生まれず、食欲も抑えることができるのです。
3-5. ヤセ菌を元気にする
私たちの腸内にはバクテロイデスという日和見菌が住んでいます。このバクテロイデスは、ヤセ物質『短鎖脂肪酸』を作ってくれるとても重要な存在です。
ヤセ菌バクテロイデスが作り出す短鎖脂肪酸には、以下のような働きがあります。
- 食欲、脂肪の蓄積を抑える
- インスリンの働きを活性化する
- 腸内を弱酸性でクリーンにする
- 炎症の抑制、免疫の強化
- ミネラルの吸収を高める
このようにヤセ物質『短鎖脂肪酸』にはダイエットだけでなく、健康的な身体を作るために重要な多くの働きがあるのです。
このヤセ物質を作るヤセ菌を活性化させるには、餌をふんだんに与える必要があります。この餌が食物繊維です。食物繊維の中でも特に水溶性の食物繊維をとるとヤセ菌は元気になり、ヤセ物質を多く作ります。つまり、多くの水溶性食物繊維を摂ることで、腸内でヤセ物質がたくさん生成されるということです。
『食物繊維の多い炭水化物を選ぶ3つのメリット』は、正しいダイエットには欠かせません。毎日の食事の中ではできるだけ『食物繊維が多い炭水化物』を選びたいですね。
※食物繊維を多くとるにはどんな食品がよいのかは、“続けられるダイエットのための炭水化物の選び方”をごらんください。
4. 正解#3. タンパク質を増やそう
健康的ダイエットのための5つの正解、3つ目は『タンパク質を増やそう』です。
タンパク質を増やす4つのメリットは以下の通りです。
- 体脂肪がつきにくくなる
- 空腹になりにくい
- 代謝がよくなる
- 筋肉が落ちにくい
どのメリットも非常に重要な働きなので、1つづつわかりやすく説明します。
4-1.脂肪がつきにくくなる
先程もいったように、糖が急激に血液中に吸収されるような食事をすると、身体は驚いてインスリン(肥満ホルモン)を大量に出して、糖を脂肪に変えます。逆に糖の吸収をゆっくりにできれば脂肪は蓄積されにくくなります。
これには食物繊維が役立つといいましたが、実はタンパク質にもまったく同じ働きがあります。そのため炭水化物を摂るときは、タンパク質も一緒に摂ることがおすすめなのです。
(もし可能なら炭水化物をとる前にタンパク質を摂って、後から炭水化物を摂った方がさらに効果が得られやすくなります。私の場合は食事の前にタンパク質のプロテインサプリを飲み、それから食事をしています。血糖値の急な上昇を抑えるために、可能ならタンパク質を食前に摂るようにしましょう。)
4-2.空腹になりにくくなる
タンパク質には食物繊維と同じように血液への糖の吸収をおだやかにする働きがあり、インスリンの邪魔をされにくくなるので糖は長く血液中に留まることができます。そのため脳が長い時間燃料がもらえて満足でき、空腹を感じにくくなります。
昼食でおにぎりだけを食べた時はすぐに空腹になるのに、タンパク質(肉や魚、ゆで卵など)も一緒に食べると腹持ちがよくなることなどを、あなたも実際に経験しているのではないでしょうか?
4-3.代謝がよくなる
身体は、糖や脂肪を燃やしてエネルギーに変えています。この脂肪燃焼を助ける物質が酵素です。酵素がたっぷりあると代謝がうまくいき、脂肪がよく燃えて体はスマートになります。この酵素の原料はタンパク質なので、タンパク質はダイエットの大きな味方です。
逆にタンパク質が足りないと脂肪は燃えにくくなり、脂肪が付きやすい体になります。ですぁら酵素を作る材料となるタンパク質をしっかり摂りましょう。
(酵素を直接食事で摂ろう、という「夢のような話」もありますがこれは相当怪しい話です。というのも、酵素を食べても体内ですぐアミノ酸に分解されるので、酵素のまま身体に取り入れることはできないからです。)
4-4.筋肉が落ちにくい
筋肉は、寝てる間も糖や脂肪を燃やしてくれる(エネルギーを使う)組織です。筋肉はエネルギーをたくさん使うので身体は万が一食料が不足した時に備えて、出来るだけ使わない筋肉を減らそうとします。しかし、しっかりとタンパク質を摂っていれば身体はタンパク質がたっぷりあることに安心して、筋肉は落ちにくくなります。脂肪を燃やしてくれる筋肉を落とさないためにも、タンパク質をしっかり摂りましょう。
これら4つのメリットのために、タンパク質を増やした方がいいことがわかりますね。
※実際にどうやってタンパク質を増やすのか、良質タンパク質の選び方については、“続けられるダイエットのためのタンパク質の増やし方”をごらんください。
5. 正解#4. ビタミンを補おう
先ほど説明したとおり、正しいダイエットにおいてタンパク質は重要な役割を持ちます。しかしタンパク質単独では、実は十分な力を発揮できません。タンパク質と一緒に摂るとよいのがビタミンです。
5-1.ビタミンを補う理由とは?
ダイエットのためにどんどん燃やしたい糖と脂肪。これらをエネルギーとして燃やすために体内の酵素が働きます。この酵素の働きを助けるのがビタミンです。(ですからビタミンは補酵素とも呼ばれます)つまり酵素とビタミンは相性がいいのですが、その酵素はタンパク質から作られるのですから、タンパク質とビタミンは相性がいいと言ってよいのです。
(酵素が脂肪や糖をエネルギーを燃やす化学反応を、物を高いところまで持ち上げる作業に例えてみましょう。酵素だけでは階段を、1段1段上がらなければいけませんが、ビタミンはその一つ一つの段差になだらかなスロープをつけてくれるような物質です。ビタミンが化学反応を起こしやすくしてくれることで、糖や脂肪の燃焼が促進されるのです。)
このようなとても大きな役割を担うビタミンですが、がむしゃらにいろんな種類のビタミンを摂ればいいというわけではありません。次にダイエットに必要なビタミンの種類についてを説明していきます。
5-2.脂肪と糖の燃焼に必要な2つのビタミン
多くの種類があるビタミンですが、ダイエットのために必要なビタミンは『ビタミンB1』と、『ビタミンB2』です。それでは、これらそれぞれのビタミンの働き、不足するとどんな症状が出るのか、不足させてしまう原因は何か、どんな食品をとればいいのか、について説明しましょう。
5-3.ビタミンB1の働き
ビタミンB1は身体の中の「糖」をエネルギーに変える働きがあります。またそのほかにも、アルコールの代謝や脳・神経の働きを正常に保つためにも必要なビタミンです。
ビタミンB1は、運動や汗で多く消費されてしまいます。運動は正しいダイエットには欠かせませんが、この点注意が必要です。
B1が不足すると肥満以外にも、肩こり、筋肉痛、疲労、アルコール中毒、脚気、食欲不振、記憶力や集中力の低下、音に敏感になる、神経炎 などが起こるので注意が必要です。
そのため運動や汗で多く消費されるビタミンB1は、ダイエットのためにもしっかりと補うことが大切です。ビタミンB1は玄米、未精製の穀類、豚肉、レバーなどの食品に多く含まれます。中でもおすすめは麦(ごはんと一緒に炊いて食べる)、豚肉、豆です。
5-4.ビタミンB2の働き
ビタミンB2の働きは「脂肪」をエネルギーに変えることです。そのほかにも脳や肝臓の働きに関与したり、皮膚・粘膜の代謝(成長促進)などの働きもあります。
ビタミンB2もビタミンB1と同じように運動や汗によって多く消費されるビタミンです。またお酒を飲むことでも多く消費されます。
ビタミンB1が不足すると肥満以外にも、肝臓機能低下、老化、疲れ目や目の充血、口角炎、口内炎、皮膚・粘膜に炎症、成長が鈍る などが起こります。ダイエットのためにも、そしてこのような不調を防ぐためにも、ビタミンB2も不足させない努力が必要があります。ビタミンB2は卵、納豆、チーズ、青菜などの食品に多く含まれています。
しかしダイエットのためにこれらの食品を不足させないように、いつもいつも意識するのは難しく、長続きしません。ですから不足の予防には、毎日の食事に加えてサプリメントを飲むことを私はおすすめしています。
5-5.ビタミンのサプリメントをおすすめする4つの理由
ダイエットに大切な役割を持つビタミンB1やビタミンB2ですが、毎日気軽に飲めるマルチビタミンのサプリメントで摂ることがおすすめです。マルチビタミンのサプリメントをおすすめする理由は4つあります。
- 保険的な活用(不足防止)
- 他のビタミンも補える
- ビタミンの相互作用
- カロリーを増やさず補える
5-6.保険的としてのサプリメント
ビタミンをサプリメントで摂ることで、不足してしまう状況をほぼ予防することができます。というのも先程ご説明した通り、運動や発汗によって体内でビタミンは消費されますし、栄養士さんでも無い限り食事で確実にとることは難しいからです。サプリメントなら常に簡単に補うことができます。
最低限のビタミンをサプリメントで補っておいて、食事はおまけ上乗せぐらいのつもりでいられたら、保険のように安心です。
5-7.他のビタミンも補える
ビタミンAとかB1とかB2とか、それぞれ単独の限られた種類だけ入っているサプリメントもありますが、『マルチビタミン』という形でほぼすべての種類のビタミンが入っているいるサプリメントもあります。
ダイエットのために特にしっかり摂りたいのは確かに『ビタミンB1』と『ビタミンB2』ですが、マルチビタミンなら他にもたくさんのビタミンを一度に摂ることができ、身体全体の機能の向上が期待できるのでおすすめです。
5-8.ビタミンの相互作用
マルチビタミンのサプリメントに含まれるビタミンは、相互に作用しあって助けあって働くため、さらにビタミンB1やビタミンB2の効果をアップすることが期待できます。
たとえばビタミンCはコラーゲンを増やすのに役立つので引き締め効果が期待できますし、ビタミンEは血流をよくするので代謝を上げるので、総合的に健康的ダイエットの役に立つわけです。
5-9.カロリーを増やさず補える
先程説明した通り、たとえばビタミンB2は納豆や卵に多く含まれています。しかし、これらの食品のカロリーは意外と高いため、‟ビタミンを補う”という目的は果たせますが、そのために余分なカロリーまで摂ることになってしまいます。
それに対し、余分なカロリーをとらなくて済むのがサプリメントです。
6. 正解#5. 無理のない運動習慣を作ろう
健康的ダイエットのための5つの正解、最後は『無理のない運動習慣を作ろう』です。運動というと、多くのカロリーを消費する激しい運動が必要ではないかと思われがちですが、実は軽い運動でも十分効果を得られます。実際ハードな運動はつらいので続けにくいです。それよりも無理のない続けられる運動習慣を築いていくことが大切です。
運動によって得られるメリットは2つあります。
- エネルギー代謝を改善する
- やせホルモンの感受性を高める
それぞれ分けて説明していきます。
6-1.エネルギー代謝を改善する
人間の身体は筋肉と脳で多くのエネルギーを燃やしています。その割合は筋肉が4/5に対し脳が1/5で、ほとんどのエネルギーを筋肉で燃焼しています。筋肉は運動している時はもちろん、寝ている時にもエネルギーを燃やします。だから筋肉が多いことはダイエットに好都合です。
しかし身体は、長く飢餓を経験しているのでエネルギーを極力効率的に使おうとしているので、エネルギーを大量に使う筋肉はできる限り減らそうとします。そのため、運動などで使っていない筋肉はすぐに減ります。これは過去の飢餓の時代には適していても、現代の飽食の時代のダイエットに好ましくない身体の性質です。
このように使わなければ減ってしまう筋肉ですが、運動習慣を持つことで体に必要性をアピールすれば維持できます。しかもハードな運動でなくとも、ダイエットのためなら少し負荷でもいいのです。軽い運動なら習慣にもしやすいので、続けられる軽い運動を始めることが大切です。
6-2.2種類の筋肉、2種類の運動
筋肉のタイプには2種類あり、一つは持久力のための筋肉、もう一つは瞬発力を出す筋肉です。それぞれの筋肉で鍛え方が異なりますので、自分に合わせた運動方法・習慣を作っていきましょう。
持久力アップの運動に準備するものは以下の通りです。
- 万歩計やスマートウォッチ
- 歩きやすい靴
- 気に入った帽子
- 反射板
- 懐中電灯
- 白い上着
まず景色がいいところや気に入った建物がある場所など、気分のよい気に入ったコースをさがすことがおすすめです。また、万歩計やスマートウォッチなどを使って、歩数をカウントすることで今これで1000歩、などとモチベーションが上がります。
また、歩きやすい靴や気に入った帽子などをそろえることで、継続してやるきっかけになります。そして何より安全に運動することが大切なので、反射板や懐中電灯、白い上着などを使ってくれぐれも安全な場所で行いましょう。
瞬発力のための筋肉をつけるためには
- ダンベル体操
- YouTube
- 階段
などの運動がおすすめです。
ここで忘れていけないのは、タンパク質などの栄養をしっかり摂ることです。これらを意識して自分に適した無理のない範囲で負荷をかけて、気分よく続けられる運動を続けていきましょう。
7. やせホルモンの活性化
運動には、実はもう1つのメリットがあります。それは『やせホルモンの感受性を高まること』です。
私たちの身体に脂肪がつくと、やせホルモン(レプチン)が分泌されます。このやせホルモンを脳が検知すると、食欲を抑えて脂肪を燃やす(代謝を上げる)スイッチが入って肥満を抑えてくれます。
ところが、このありがたいやせホルモンの働きをを邪魔するホルモンがあります。それが肥満ホルモンのインスリンです。つまりやせホルモンを活発に働かせるためには、インスリンが過剰に分泌されないことが大切になるのです。
ではインスリンを過剰に分泌させないためにはどうしたらいいでしょうか?やるべきことは以下の3つです。
- 運動習慣をつける
- 食物繊維の多い炭水化物を選ぶ
- タンパク質をしっかり摂る
まず一つは、前の章で説明したように運動習慣をつけることです。運動はインスリンが出過ぎるのを抑えて、やせホルモンを元気にしてくれます。
次に食事の面では、炭水化物を食物繊維の多いものを選び、タンパク質をたっぷりと摂ることもインスリンの過剰分泌に有効です。食物繊維やタンパク質を多く摂ることで、血糖値の急上昇が起こらなくなり、インスリンが出にくくなるのです。
(炭水化物やタンパク質とインスリンの関係については、前章『正解#2 炭水化物を選ぼう 3-3.脂肪がつきにくくなる』で詳しく解説しています。)
運動は少し緩くても、気持ちがいい範囲で行うのが続けやすくのおすすめです。その日の運動を終えた後、翌日もやりたいと思えるような運動習慣をつけていきましょう。
8. まとめ
『健康的ダイエット5つの正解』について解説してきました。私が最後にお伝えしたいメッセージは何事も『頑張りすぎていることは続かない』ということです。
短い時間だけやれば済むことなら、それは頑張れるでしょう。しかしダイエットは一生続けていくことです。無理なことは結局続かないので、また体重が増えたり減ったりジグザグのリバウンドを繰り返してしまいます。それはもう嫌ですよね。それよりは、軽く無理なく続けて健康的な方がよほどいいと思います。
ここに紹介した5つの正解も、一遍にやろうと思うと思うときついです。1つづつゆっくり、少しづつ1~2年かけて全部をやっていく、または3~4年かけてもいいんじゃないでしょうか。そのためにもこの記事を保存して、また読み直してみてください。
私は頑張るのは苦手です。頑張るって思うと続かなくなってしまいます。自分でもできそうかな、と思うことだけ続けられるタイプです。私以外にもそういう人は意外と多いんじゃないでしょうか。ぜひ頑張りすぎずに1つ1つ、自分を褒めながら続けてみてください。
健康アドバイザー 小川康夫